凍害で起きる被害とは?対処方法や未然に防ぐ対策まで徹底解説

凍害は寒い地域を中心に全国的に起きる現象です。しかし、外壁材や施工方法により未然にリスクを防ぐことができます。

本記事では、凍害の被害や発生した際の対処法について詳しく解説します。発生を防ぐポイントなども紹介しますので、是非参考にしてください。

この記事を読んでわかること】

凍害の被害には、スケーリングやポップアウトなどの種類がある
凍害の原因は、窯業系サイディングやコンクリートが影響している
凍害を防ぐためには、通気工法や石材を選ぶことでリスクを軽減できる
目次

凍害とは?どんな被害が起きる?

凍害とは

凍害とは、外壁やコンクリートの内部の水分が凍結と融解を繰り返す膨張によって発生する現象です。寒い時期になると全国的に発生し、特に北海道や東北地域などの寒冷地で多く被害が見られます。被害の種類としては以下3つがあります。

【凍害の種類】

  • 表面が剥落するスケーリング
  • 表面が膨張するポップアウト
  • コンクリートに見られる微細ひび割れ

それぞれ順に解説していきます。

表面が剥落するスケーリング

外壁表面のセメントペーストが薄片状に剥がれ落ちる現象です。水セメント比が大きいコンクリートや、海水などの塩分が作用する環境で多く見られます。

表面が膨張するポップアウト

外壁表面が薄い円錐状に剥離する現象です。骨材の品質が悪い場合に多く見られ、凍結時に内部の膨張圧が高まることで発生します。

コンクリートに見られる微細ひび割れ

コンクリート表面付近で微細なひび割れが起きる現象です。場所によっては、亀甲状のひび割れとして確認されることがあります。

凍害の原因は?

凍害の原因は?

凍害の原因は以下の2つがあげられます。

【凍害の原因】

  • 経歴劣化による場合
  • 水分を吸収しやすい外壁材を使用している場合

順に解説します。

経歴劣化による場合

経年とともに外壁の塗膜効果が少しずつ失われることで凍害が発生します。紫外線の影響や気象条件によって劣化が進行するため、外壁は水分を吸収しやすい状態に変化します。

水分を吸収しやすい外壁材を使用している場合

窯業系サイディングやコンクリートなどは、水分の吸収特性を持っています。水分をため込んだ外壁は、冬場や夜間に凍結することで凍害が起こります。

凍害を防ぐ対策

凍害を防ぐ対策

凍害は以下の3つの対策で、被害を未然に防ぐことができます。

【凍害を防ぐ対策】

  • 対策1:外壁塗装の貼り替え
  • 対策2:湿気を防ぐ工法でのリフォーム
  • 対策3:凍害を起こしにくい外壁材の選択

順に解説します。

対策1:外壁塗装の貼り替え

上記で記述した通り、経年とともに塗装の効果が失われていき、水分を吸収しやすい状態で凍害が発生します。塗装の防水効果が切れるタイミングでの塗装の貼り替えで、長く防水性を維持していきましょう。

対策2:湿気を防ぐ工法によるリフォーム

凍害は湿気が多い場所での発生リスクが高まります。リフォームの際は、外壁材の背後に隙間を設ける「通気工法」により、凍害の発生を抑制できます。

対策3:凍害を起こしにくい外壁材の選択

外壁材には凍害が起きにくい外壁材があり、金属サイディングや石材などが該当します。水分の吸収が少なく、損傷のリスクの軽減が期待できます。

凍害が発生した場合の対処方法

凍害が発生した場合の対処方法

凍害が発生した場合、被害の度合いによって補修を行いましょう。以下2つの対処方法があります。

【凍害の対処方法】

  • 軽度な凍害の場合
  • 重度な凍害の場合

順に解説します。

軽度な凍害の場合

部分的な外壁の補修や、ひび割れ補修を行いましょう。

相場費用は、数万から数十万円程度かかります。

重度な凍害の場合

外壁の貼り替えによる脆弱部分の除去と、鉄筋の腐食の防止を行いましょう。

被害の規模によって変動はありますが、相場費用は数百万円程度かかると予想されます。

まとめ

本記事では、凍害で起こる被害や事前の対策、対処法を解説しました。

凍害はメンテナンスや塗装を行い被害を未然に防ぐことで長期的に費用を抑えることができます。万が一被害が発生した際には、素材や工法などを見極め適切に対処を行いましょう。

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