ウッドデッキは、屋外空間を彩り、家族や友人とリラックスできる大切なスペースです。しかし、風雨や紫外線にさらされることで劣化が進みやすく、定期的なメンテナンスが欠かせません。本記事では、ウッドデッキの塗装時期やおすすめの塗料、DIYで塗装する際の注意点や仕上がりを良くするコツなどを徹底解説します。
【この記事を読んでわかること】
- ウッドデッキの塗装時期は「新築後1年以内」か「雨水の吸収が早くなったとき」が目安で、季節に応じた作業の工夫が重要
- 塗料選びでは、木目を活かす浸透タイプや耐久性重視の造膜タイプなど、用途や仕上がりイメージに応じた選択が大切
- DIY塗装では、塗装面の清掃や十分な乾燥、木目に沿った塗装が仕上がりを良くし、耐久性を高めるポイントである
ウッドデッキの塗装時期はいつ?

ウッドデッキは雨風や紫外線の影響を常に受けているため、外壁の劣化スピードが早まることも少なくありません。 一般的に塗装は1〜2年おきに行うのが理想とされていますが、材質や使用する環境、塗装塗料の種類によってもタイミングは多少異なります。湿度や温度が安定しやすい春(4〜5月)または秋(9〜10月)が塗装をするのに適し、雨の多い梅雨や台風シーズンは、塗っても乾く前に水分が蓄積してしまうリスクが高く、塗装にはおすすめしません。
ウッドデッキにおすすめの塗料のタイプとは

ウッドデッキの塗料にはさまざまなタイプがあり、それぞれ特徴や適した用途が異なります。以下4つがあります。
【塗装のタイプ】
- 木目を活かすなら浸透タイプ
- 耐久性を重視するなら造膜タイプ
- きれいな仕上がりを長く楽しむなら油性タイプ
- DIY初心者におすすめの水性タイプ
順を追って解説します。
木目を活かすなら浸透タイプ
ウッドデッキ本来の木目や質感を大切にしたい人におすすめなのが、浸透タイプです。 の内部までオイルや木材が浸透して保護するため、ひび割れや折れが発生しにくく、メンテナンスもしやすいのが特徴です。
最近はシックな味や半透明タイプなどバリエーションも増え、DIY初心者でも扱いやすい商品がたくさん出回っています。
耐久性を重視するなら造膜タイプ
薄い膜を木材の表面につくることで、雨水や紫外線によるダメージから保護します。雨ざらしの環境や、頻繁に人が歩いたり物を考えたりするウッドデッキの場合には、造膜タイプの高い耐久性が有利になります。
ただし、何年か経過して塗膜が売れたり劣化したりすると、再塗装の前にある塗膜をある程度削り落とす作業が必要になります。
きれいな仕上がりを長く楽しむなら油性タイプ
木材保護塗料の優先、油性タイプは仕上がりの美しさと耐久性を両立しているものが多いです。 乾燥にはある程度時間がかかるもの、油性ならではの強い防水効果や防腐効果が期待でき、美しさを長く保っているという魅力があります。
DIY初心者におすすめの水性タイプ
DIYでウッドデッキ塗装に挑戦したい方には、水性タイプが最も手を出しやすい選択肢です。 塗料の扱いやすさはもちろん簡単、水や中性洗剤で道具を洗浄できるため、作業後の片付けも楽になります。
最近は耐候性や撥水性を高めた高性能な水性塗料も登場しており、従来の弱点をカバーした商品が増えてきています。 コストや塗り替えサイクル、作業のしやすさを総合的に見て比較して、最適なタイプを選びましょう。
ウッドデッキの塗料を選ぶポイント

ウッドデッキの塗料選びは、仕上がりやメンテナンス性に大きく影響します。以下3つのポイントを参考に選びましょう。
【塗装を選ぶポイント】
- 室内の床と色を合わせる
- ウッドデッキの施工事例を参考にする
- 2回目は1回目に塗った塗料と同じものを選ぶ
順を追って説明します。
室内の床と色を合わせる
ウッドデッキは屋外に設置されているとはいえ、リビングダイニングや室内と連続する形になっていることが多いものです。そのため、室内のフローリングと近い色やトーンを選ぶことで、一体感のある空間を演出しやすくなります。フローリングがナチュラルブラウン系であれば、ウッドデッキのような色合いの塗料を選ぶと、窓をあけた際にインテリアとの調和が取れるでしょう。
ウッドデッキの施工事例を参考にする
塗料メーカーや施工業者の公式サイト、DIYに関するブログなどの事例には、ウッドデッキの施工が多数掲載されています。たとえば、木材保護塗料で有名なオスモカラーやキシラデコールなどは、実例も多く、失敗例や成功例が多方面で共有されています。
以下観点を参考にしましょう。
【施工事例】
- ビフォーアフター画像
- 実際の使用年数
- 具体的な商品名やプロセス塗装
2回目は1回目に塗った塗料と同じものを選ぶ
ウッドデッキの再塗装をするときに、前回使用した塗料と異なるタイプを使うと、色ムラや塗膜の近く不良などが起きやすくなります。 特に造膜タイプから浸透タイプへ変更する場合、旧塗膜を完全に剥がさなければ十分に塗料が浸透しない可能性があります。
塗り替えのサイクルを想定して、最初から長く使い続けられるメーカーやシリーズを選択すると、後々のメンテナンスが楽になります。
ウッドデッキをDIYする際の注意点

DIYでウッドデッキを塗装する際は、以下4つが挙げられます。
【DIYをする注意点】
- 塗装面をきれいにする
- 水気を残さず乾燥させる
- 塗料をよく混ぜる
- 木目に沿って1枚ずつ塗る
順に解説します。
塗装面をきれいにする
表面に汚れやホコリ、カビが残っている状態で塗料を塗ってしまうと、十分な密着力が得られません。 特に屋外環境では落ち葉砂や泥などがこびりつきやすいため、塗装前にしっかりとブラシや高圧洗浄機で汚れを除去することが重要です。特にウッドデッキ塗装で失敗するケースの多くは、カビや藻、表面のささくれの除去、ひび割れの補修を行わないことが原因だと言われています。
水気を残さず乾燥させる
屋外のウッドデッキは雨だけでなく、朝露や湿気などでも水分が蓄積しやすい環境です。 塗装前に水を使って清掃した場合や、高圧洗浄機をかけた場合は、木材内部に湿気が残らないように十分に乾燥させる必要があります。
浸透タイプであっても、表面や内部に水分が残っていると塗装のムラや膨張の原因になることがあります。 最低でも半日〜1日はしっかり風通しを良くして乾かし、天気が継続して晴れであることを確認してから作業を行いましょう。
塗料をよく混ぜる
塗料には顔料や添加剤が含まれており、放置すると成分が分離しやすいです。塗り始める前にしっかりと撹拌することで、色ムラや仕上がりのばらつきを防ぎます。
特に油性塗料や濃い色の塗料は沈殿がすぐに起こりやすいので、底からよく混ぜることが大切です。
木目に沿って1枚ずつ塗る
木目に沿って塗ることで、仕上がりが美しくなります。はけやローラーを使い、均一に塗り広げましょう。
【失敗しない】ウッドデッキの塗料の仕上がりを良くするポイント

塗料はきちんと攪拌する
前述したように、塗料は成分が分離しがちなので、使用前はもちろん、作業中も定期的に撹拌を行いましょう。底の方に沈殿しやすい顔料をまんべんなく混ぜる、同じ色の塗料でも缶によって濃度が異なる可能性があるので、複数の缶をまとめて混ぜ合わせる等を行うことで、成分がばらつく心配も減ります。
十分に乾燥させたうえで必ず重ね塗りをする
特にウッドデッキは床面として使われ、外壁以上に擦れや雨水の影響を受けやすい箇所です。また、上塗りをする際には塗料が完全に乾燥してから作業を行うことが非常に重要です。乾燥が中途半端な状態で、次の塗りを行うと、ムラやふくれの原因となってしまいます。仕上げ塗りが終わったときは、しばらく踏み込みや荷重をかけるのを控えて、完全硬化するまで待ちます。耐久性や仕上がりの美しさに大きく差が出るポイントなので、焦らずじっくりと時間をかけて行うようにしましょう。
まとめ
本記事では、塗装の時期やおすすめの塗料のタイプ、DIYでの注意点を詳しく解説しました。ウッドデッキは屋外にあるが故に、ダメージを受けやすくこまめなメンテナンスが欠かせません。ウッドデッキの塗装には、塗り替え時期のチェックや、下地処理・塗り方のポイントを押さえることで、美しく安全なウッドデッキを保つことができます。適切な塗料選びと塗装手順で、大切なウッドデッキを長く美しく保ちましょう。